酒見直子 sakami naoko


 

●著者略歴

三月七日愛知県に生まれる。詩誌「蕊」第四〇号より参加。
「地球の言葉」で日本詩歌句協会第6回中部大会大会賞・「詩と思想」賞受賞。

 

●『空へ落ちる』あとがきより

私の詩の創作のはじまりは、恩師である柏木義雄先生の授業でした。先生は学生であった私に、詩を書くというのは、技術だけではないこと、世界を見つめるまなざしや生きる姿勢、心を込める詩にはその姿勢と自分自身の成長が必要だということを教えてくださいました。
それからは詩は、私が成長する為の支えと理由になりました。
自分の内や外に耳をすまし、かすかな声を聴くことを、すべてが初めて見るものであるかのような驚きの目を持ち見つめることを、心を未知に向かって大きく開くことを「忘れないように。」と、詩は私の心にささやきつづけてくれました。
私は詩と出会ったことによって、この世界の命や形のあるもの達、ないもの達を、「私」という命で感じ表現したいと思うようになりました。